COSMO-NEXT COMPANY

コラム

第123話:「クレームも感想も、“未来へのヒント”に変える」
「お客様の声は、無料で手に入る最高のコンサルティング」
アンケート、レビュー、会話の中の一言
それは単なる“意見”ではありません。
現場が気づかない課題、改善のタネ、進化のヒントが詰まった“宝の山”です。
経営者が最も耳を傾けるべきは、顧客の声である。

◆ 顧客の声が“活きていない”会社の特徴
•アンケートを集めるだけで、見返されない
•クレームは「面倒なもの」として処理される
•「参考になります」と言うが、社内には共有されない
•現場が「改善に活かす視点」で声を拾っていない
こうした企業では、お客様の声が“過去の反省”で終わってしまい、未来に活かされていません。

◆ “声を経営に変える”3つのアクション
① 声を「集める」のではなく「活かす」仕組みをつくる
  月1回、「顧客の声共有ミーティング」を実施し、改善策を1つでも決定する
  現場スタッフが拾った言葉を記録する「ひとこと日報」を導入する
② クレームは“価値あるフィードバック”と捉える
  不満は、本音が出た瞬間。言ってもらえるうちがチャンス
  1つのクレームは、同じ悩みを持つ“沈黙する10人”の代弁と考える
③ 「良い声」も必ず全社に共有する
  ポジティブな声が、現場の誇り・モチベーション・ブランド価値を高める
  「自分たちの仕事が誰かの役に立っている」と実感できる機会を意図的につくる

◆ 実例:お客様の声をKPIに入れた食品スーパー
ある中規模スーパーでは、レジスタッフの対応や品出しに関する“お褒めの言葉”を月に10件以上集めることをKPI化。
スタッフは「ただの作業」から「喜ばれることを意識する仕事」へと意識が変化。
結果、来店頻度が増加し、既存顧客の客単価が前年比115%に上昇。

◆ まとめ:答えは社内にあるのではない。「外」にある
•データより先に、“顧客の声”に耳を傾ける
•数字だけでは見えない“感情”が、リピートと信頼を生む
•意見は批判ではなく、“愛”として受け止める
経営を磨く最大のヒントは、お客様の口からすでに語られている。